日記

理系の学歴ロンダリング、どんどんしたらいいじゃない!

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学歴ロンダリング

ロンダリングは英語で洗濯の意味

大学院で、より偏差値の高い大学院にいき
最終学歴をよくすることを揶揄して

学歴ロンダリングと言ったりする。

自分はそんな学歴ロンダリングをした一人。
早稲田から大学院で東大に進学した。

今日はそんな学歴ロンダリングについて書いていこう。

最初に結論を言っておくと

「やりたいならやればいい」

それだけの話。

双方にメリットもデメリットもある。
だから、どっちでもいい。
自分がやりたい方の選択すればいい。

 

ただそれもちょっと無責任かなと思うので
経験者として大学院入試のメリット・デメリットについて話してみよう。

自分は理系なので、文系の人にはあまり参考にならなかもしれないがあしからず。

・大学院入試をしようか迷っている人
・大学院入試のメリットやデメリットについて知りたい人
・学歴にやや不満がある人

こんな方は参考にしてみて欲しい。

大学院入試について

大学院入試の形式

まず大前提として
大学院入試とはどういうものか。

テスト形式としては基本的に通常のペーパーテストだ。
教授と1対1の面談をするとかそういうものではない。

受験する際も研究室単位ではなく
専攻(学科)単位である。

専攻ごとの共通のペーパーテストがあって
それで一律に点数が測られて

その中で上位の人から志望の研究室に入っていくという仕組み。

大学院入試の難易度

ロンダリングと揶揄される最大の理由が大学院入試の難易度。

基本的には学部で入るより簡単なのである。
理由は単純に定員が多くなるから。

例えば東大でも
大学院生しかとってないような専攻もあるので
そういうところであれば学部で東大に入った人とは
あまり戦わずに大学院に入学することができる。

ただ一方で、院試は全部簡単かというと
もちろんそんなことはない。

先にも述べたように
点数の上位から希望の研究室に入れる。

となると、もしも人気の研究室で定員3人で
点数上位の人がその研究室を志望するとなったら

もうめちゃ難易度は高い。

学校単位で見れば
入りやすいのは間違いないのだが
難易度は研究室によってそれぞれ。

 

例えば自分がはいったところであれば
学部生が元々4人いて、修士で入れるのも4人。

ということは、もし4人とも志望したならば、
最低でもその中の1人より良い成績をとらねばならない。
こうなると難易度は全然低くない。

 

結局、自分の場合はその中の一人が
別の研究室を志望してくれたから運よく滑りこめたが
そうじゃなかったら多分無理だった。

一方で、自分の1つ下は
学部生が全員、そのままの研究室を希望しなかった。
結果的に外部から3人の学生が入ってきた。

その年は比較的簡単に入れた年といえる。

こんな感じで研究室ごとに変わるし
受ける年によっても変わる。

そこが学部の入試とは違う点。

ただ研究室を選ばなければ
入れる可能性は非常に高い。

学歴ロンダリングのメリット

学歴ロンダリングのメリットをあげると

・最終学歴が変わる
・周りの人が変わる
・研究環境が変わる

最終学歴が変わる

最終学歴が変わる。
学部で入るより比較的簡単に良い大学に入ることができる。

どうしても、今の学部のままが不満で
精神衛生上悪いというなら変えておいて損はない。

別に全員に受けるチャンスがあるんだから
特別周りに何かを言われる筋合いはない。

 

就活の際にプラスになるかどうかは会社などにもよると思うが、

なぜ、大学院入試を受けたか、大学院で何をしたかさえしっかり話せれば
少なくともマイナスにはなることはないだろう。

単純に地方の大学の人であれば
都内の大学の方が就活をする上でのアクセス的に都合がよい
というのもある。

周りの人が変わる

周りの人が変わるというのは
生活において大きな変化だ。

新しい出会いがあることで
新しい気づきや発見が生まれる。

 

自分で入った研究室であれば
博士課程の学生や留学生がいた。
発表のスライドは英語で作らなければいけなかった。

など、学部の研究室では会えないような人に会い
できない経験ができて非常に良かった。

研究環境が変わる

理系の話になるが
研究環境も変わる。

基本的には
学部の時の大学より
ランクの高い大学院に行くのだろうから

そうすると研究費とかも大きくなり
実験設備としても高額なものが使えることが多い。

学歴ロンダリングのデメリット

学歴ロンダリングのデメリットは

・研究が途切れる
・新しい人間関係が始まる
・学歴ロンダリングと揶揄される?

研究が途切れる

一番大きなデメリットは研究が途切れること。

大学の研究というのは
まだ世界で誰もやっていないことをやらなければいけない。
そして、そのためにもそれまでの蓄積を知らなけばいけない。

それを学部と大学院の合わせて3年でやれというのはそもそも中々に酷だ。
でも3年やれればなんとかなる。

 

一方、大学院で研究室を変えるとなると
全く同じテーマというわけではなくなるので

改めて知識をつける時間や装置の使い方を覚える時間がかかる。

そして、なにより院試対策に時間がかかる。
テストのための勉強だけでなく、院試に関する情報収集もしなければいけない。

3年やって、やっとまとまった成果を得られるかどうか、というものが
1年と2年に別れた上に、余計な手間が増える。

なので、研究面では学部も大学院も
どうしても中途半端なものになる可能性が高い。

別に理系職につかないにしても

研究をする上で培う思考力は多くの職種で使える役立つスキルだと思うが
そのスキルが身につかない可能性が大きくなる。

そうなってしまうと、本当に学歴を洗濯しただけのやつになってしまう。

最終学歴の変更が目的であるのならばそれはそれでありだと思うが
自身のスキルアップ的な意味で言うとデメリットが大きいことは知っておいた方がいい。

これが理由で、自分も学部の時の先生には結構反対されたし
研究面ではデメリットも多かったと思っている。

新しい人間関係が始まる

人間関係や環境が変わるのはメリットでもあるが
デメリットでもある。

学部と大学院で同じ研究室であれば
新しく人間関係を作る必要はない。

同期の中には入学時から仲良くしている人もいるだろう。

一方で、大学を変えるとなると
そこは知らない人だらけになる。

内部生が多い研究室(せっかく大学変えるならこう言う研究室がいいと個人的には思う)だと、すでに出来上がっている人間関係の中に自分が飛び込むことになる。

しかも相手は理系学生だから
コミュニケーション能力が高いとは限らない笑

自分も最初の1-2ヶ月は結構苦労した。

ただでさえ、院試をうけると余計な時間がいろいろかかるというのに
さらに人間関係にも障壁があるのだから、結構面倒臭い。

就活のことを考えるならば、学歴変えるより
居心地の良い環境で、自分なりに学校外でできることなどをしていくほうがよっぽどコスパは高いと思う。

学歴ロンダリングと揶揄される?

あとは、学歴ロンダリングと揶揄されることがあるかもしれない。

ただ、院試は、学部で入るよりは基本的に楽とは言え
いままであげたように面倒なことが多いのは事実なので

少なくともやってもないやつに、
とやかく言われる筋合いはないので無視すればいいし

院試ではいった大学に、元々いたやつで
そんなことで文句を言ってくるようなやつと付き合う必要はない。

 

ただ、まあ誇るものではないのもまた事実だ。
大学名というラベルとしての学歴を変えるのではなく
環境を変えたが故に自分の経験としての学歴がどう変わったか

せっかくならここにこだわって欲しい。

そういう意味では内部生が多い研究室の方が
新しい刺激は得やすい。

学歴ロンダリングはしたいならすればいい

ということで、メリットもデメリットもある。

最終学歴という学歴は変わるが、
経験値としての学歴を実りあるものにするにあたっては効率が悪い。

環境を変えることはメリットにもデメリットにもなる。

就活のために、というようなものであれば
学歴を変えるのも1つの手ではあるが
別に学校名を変えずに、学外での活動などをしていく方法だってある。

院試勉強などをするかわりに
例えば、インターンにいくとか、副業をしてみるとか、
ボランティア活動してみるとか、英語の学習をするとか
プログラミングの学習をするとか

やれることはいくらでもある。

院試を受けるメリット、デメリットを把握した上で
それでも院試を受けたいと思うのであれば受ければいい!

どっちが正解なんてものは決まっているものではない。
自分で決めるものだ。